アイアンのライ角について

ライ角という言葉をご存じでしょうか?
「聞いたことあるけど、理解不足」という方のために今回はライ角について少しだけ説明させていただきます。

ライ角とは何か?

クラブのソールを地面に水平に置いた時に、シャフトと地面の間に出来る角度のことです。

ライ角

次に、この角度について説明します。
この角度が大きい場合は「アップライト」といいます。
逆に角度が小さい場合は「フラット」といいます。

よく以下のような質問をされることがあります。
・自分に合ったライ角がわからない。どうすればいいの?
・ライ角を見てほしいです。どれが正しいですか?

こういった質問を受けて正解を導くのは、正直とても難しいです。

もちろん、調整や計測は可能ですが、人によって適正なライ角・好みのライ角が異なるので正解は千差万別なんです。

なので、このような時は、逆に以下のような質問をさせていただきます。
「どういうミスが多いですか?」といった・・・

例えば、アイアンに限ってですが、右に行ってしまうミスなのか、左に行ってしまうミスなのか。
そのミスの違いによって判断する(最適解を探る)のが、今のところ望ましいと思います。

ライ角は、一般的にクラブの長さによって決まると言われますが、身長や腕の長さ、更にアドレスやスイングの違いによっても異なるのが現実です。
なので、調整が必要なのですが、まずは「どういうミスが多いのか?」逆に言うと「どういった球を打ちたいのか?」そのあたりのことを明確にした方が、いい結果に行き着くと感じております。

アップライトとフラットの特徴

ライ角の角度の違いをアップライトとフラットという表現をしました。
次にそれぞれの特徴について説明したいと思います。

まず、ライ角がアップライトなクラブほどボールが左に行き易いです。
逆にフラットなクラブほどボールが右に飛び出し易いです。
※アップライトを「クラブが立っている」。フラットを「クラブが寝ている」といったりもします。

以下のアイアン比較写真をご覧ください。

一般的に販売されているアイアンは、基本的に左に行くようにフェイスが少し左に向いています。

これでは
ちょっとわかるかどうかですけど

右のクラブがこれ50°
両方同じモデルの50°のウェッジなんですけれども

右のクラブが標準のライ角

カタログで出している 標準値63°という角度なんですけれども

それに対して2°ほどアップライトにしたものが
左にあります65°というクラブ

65°の方がボールが左に行きやすい環境

フェースが左向いているって言うんですかね

ライ角って立てれば立てるほど

フェイスがこうわかりますかね黄色いのが

下、左に向いていくんですけれども

これが普通に置いた時に 2°アップライトにしているとわかりますかね

これあの黄色い ティーを刺したんですけど

それが左のクラブの方が左向いてるんですよね

ライ角をアップライトにすると実践的にボールが捕まえやすい
左に跳び出しやすくなるということです

反対に逆のバージョンですね
こんなぐらいかな

右は同じくこれは56°のウェッジ

両方、色が違うだけで全く同じモデルなんですけれども

右は標準のライ角63°で

左のクラブがライ角を逆に今度は2°フラットに

こういう施工ですねしてみました61°のウェッジ

これ、こっちの方が分かりやすいですかね

あの右のクラブのフェイスの向きに対して

左の方がこの黄色いティーが
ゴルファーの弾道で言うと右に向いてますよね

なんでフラットにすればするほどボールが右に行きやすい

ということがこちらを見てわかると思います

一般的な理論としては
わかりやすく言うと

アップライトにするとこういうふうにするとですね
ボールが左に捕まります

フラットにするとボールが右に出て行きますということですね

これのあの先ほど

どういうミスを減らしたいかというので
右に行くミスが多いからちょっとアップライトにしよう

とかっていう流れが一番簡単ではあるんですけれども

あの確認方法というのはまあご自身でも様々あります

ひとつはあの

割と使い込んでいらっしゃるアイアンでしたら
ソールにこう擦り傷がつくと思うんですけれども

それで判断もできますね

あの擦り傷がたとえば
ヒール側にばっかりあると

もうちょっとクラブをフラットにした方が
真ん中の軌道で入ってきますよ

っていうことになります

あと練習場なんかで打つ場合に
これはマスキングテープなんですけれども

このソールに紙テープか何かを貼ると

でこれで何発か打ってもらうと紙テープの
剥がれ具合でチェックするとヒール側に

剥がれが多かったらちょっと
ご自身にとってはアップライトすぎる

トゥ側に擦り傷が多かったらちょっとフラット
すぎるのでアップライトにしたほうがいいです

とかっていう判断方向もありますし

ここを油性マジックか何かで塗っちゃって

それで判断でもできます
マジックが擦れていくんで

ただ一番は

うちでもいいですしどこかのショップさんで

計測をしてもらうのが一番確実かなと思います

あの実際に新品で
アイアンセットを買われましたっていう方でも

あの新品のアイアンって

例えばこのモデル7番がライ角62°とかって
カタログに書いてあると思うんですけれども

残念ながらほとんどは
5番からピッチング6本をセットだとすると

全部が全部それ通りになってるって事は
ほとんどないです

やっぱり製品誤差っていうので1°ないしは0.5°の誤差や

逆転があるってパターンが多いので

1回測ってみると面白いと思います

多少 何もしてないクラブでも

絶対にそれ通りにっていうのは
ほとんど見たことがないので

まあそれで
気持ち悪いから前のカタログ通りに調整してよっていう

そういう依頼も多いです

ということでざっと

わかりやすいパターンの説明
にはなりましたけれども

アイアンがなんかどうしても
この番手だけ日陰るんだよなとか

全体的にこのクラブにしてから
右のミスが多いんだよなって言う

お悩みの方がいらっしゃいましたら

一つライ角というのも疑っても良いのかも知れませんので

気にしていただけると面白いところかなと思います